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フィナステリドの効果や副作用について/効果の持続とやめたらどうなるか
2023.01.05
フィナステリドは、AGAの進行を抑えて、抜け毛や薄毛を予防できるAGA治療薬です。
抜け毛や薄毛の改善が期待できるフィナステリドですが、本当に効くのか疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。
「フィナステリドはどのような効果があるの?」
「フィナステリドに興味はあるけど、副作用が心配。」
「フィナステリドを途中でやめると効果は消えるの?」
上記のようなお悩みを抱えている方のために、今回は、フィナステリドの効果や副作用などについて詳しく解説します。
他にも、フィナステリドを途中でやめた場合のリスクや服用時の注意点、他のAGA治療薬との違いについても触れています。
本記事を見て、フィナステリドを理解し、ぜひAGA治療の参考にしてくれると嬉しいです。
フィナステリドとは
フィナステリドとは、AGA(男性脱毛症)の進行を抑えて、抜け毛、薄毛を予防できるAGA治療薬です。
AGAが発症する理由として、男性ホルモンが悪性化し、正常な髪の毛のサイクルが乱れてしまうからです。
具体的には、男性ホルモンの「テストステロン」と前頭部から頭頂部にある体内の還元酵素「Ⅱ型5αリダクターゼ」が関係しています。
フィナステリドは、Ⅱ型5αリダクターゼに作用するため、抜け毛や薄毛予防に効果的です。
また、フィナステリドを服用することで、ヘアサイクルを健康な状態に戻す効果もあるので、太くコシのある髪の毛にすることができます。
フィナステリドの効果と実感するまでの期間
フィナステリドを服用するにあたっての効果や効果を実感するまでの期間について説明します。
主な効果
フィナステリドは抜け毛を抑え、薄毛の進行を止める効果が期待されます。
フィナステリドにはⅡ型5αリダクターゼを妨げる効果があるため、ヘアサイクルを正常な状態に戻すことが可能です。
髪の成長を促す効果もあるので、抜け毛予防だけでなく、健康的な髪の毛に導くことができます。
フィナステリドは、AGA発症の原因となるⅡ型5αリダクターゼを防ぐ効果があるため、薄毛の改善にも期待できるでしょう。
効果を実感するまでの期間
効果が実感するまでに個人差はありますが、一般的におよそ6ヶ月かかります。
人によって、フィナステリドを使い始めてから、およそ3ヶ月で効果を感じる方もいますが、通常は効果が出るまで時間が必要です。
服用しても、すぐに効果が出ないと諦めずに、継続して飲み続けるようにしましょう。
フィナステリドの副作用について
性機能障害
勃起機能障害や性欲減退、精液減少、射精障害などの性機能障害の副作用があります。
原因として、フィナステリドが男性ホルモンを抑える作用がある薬のためです。
発症率は極めて低いですが、万が一異常を感じた際は、専門医に相談しましょう。
肝機能障害
フィナステリドの副作用で、肝機能障害になる可能性があります。
フィナステリドは、肝臓で代謝される薬のため、肝臓に負担がかかりやすいからです。
特に肥満で脂肪肝の方や、よくアルコールを飲まれる方は肝機能障害のリスクも高いため注意が必要です。肝機能障害になると、倦怠感を感じます。ひどいと黄疸が現れ、皮膚や眼球結膜が黄色くなります。
服用する際は、定期的な血液検査をして、肝機能の数値を確認するといいでしょう。
抑うつ(気分の落ち込み)
稀なケースではありますが、服用することで気分が落ち込みやすくなります。
フィナステリドが男性ホルモンを抑えるため、体内のホルモンがバランスをうまく保てないのが原因です。
うつ状態になる可能性は極めて低いですが、ゼロとは言い切れません。服用する際は、知識のある専門医に相談を受けてから使用することをおすすめします。
初期脱毛
フィナステリドを服用することで初期脱毛が起こる可能性があります。
初期脱毛の症状は、フィナステリドが働くことによって、発生することが原因です。
初期脱毛の症状が現れたとしても、使い始めてから3ヶ月ほどで収まります。
飲み始めて抜け毛がいきなり増えることはないので、心配しすぎる必要はありません。
乳房圧痛・肥大
非常に稀ではありますが、乳房が傷んだり、女性のように胸が膨らむ症状が出ることがあります。
ポストフィナステリドシンドローム(PFS)
原因はわかっていませんが、フィナステリドの使用を辞めても、副作用が続く症状がここ最近増えてきています。
PFSの症状が出た場合は、すぐに専門医に診てもらいましょう。
フィナステリドの服用方法
1日1回1錠を服用します。
フィナステリドを1日1mgまで、1日0.2mgあるいは1mgが基本となりますが、自己判断はせずに、医師の指示に従うことをおすすめします。
自己判断だと正しい知識がない上で服用しているため、副作用のリスクが高くなり効果も得にくくなります。
フィナステリドの飲む量を増やしたい場合は、必ず医師に相談して決めてください。
また、継続して飲むことが大切です。
フィナステリドと他のAGA治療薬との効果の違い
フィナステリドとデュタステリドとの違い
フィナステリドとデュタステリドの違いは、5αリダクターゼの働きです。
フィナステリドとデュタステリドは、どちらも薄毛予防を目的としています。
2つの治療薬の違いにある5αリダクターゼの種類は、Ⅰ型とⅡ型の2種類です。
フィナステリドがⅡ型だけに対して、デュタステリドは、Ⅰ型、Ⅱ型の2種類に作用しています。そのため、抜け毛予防だけでなく、発毛を促す効果にも期待できます。
デュタステリドはフィナステリドよりも効果が高い薬ではありますが、費用が高いのが懸念点です。
服用するか迷われている方は、医師と相談した上で、毛量と費用面とよく考えて決めるようにしましょう。
フィナステリドとミノキシジルとの違い
フィナステリドとミノキシジルの違いは、AGA治療薬の働きです。
フィナステリドは抜け毛を予防する作用に対して、ミノキシジルは、発毛を促す効果があります。
ミノキシジルの成分には、血管を拡げて血流を増やす作用があります。血流を増やすことで、頭皮や毛根へ栄養が行きやすくなり、育毛環境の改善に期待できるでしょう。
フィナステリドとミノキシジルの異なる作用がある薬を併用することで、より効果が高まります。
併用したいという方は、一度医師に相談してみてください。
フィナステリドを服用する時の注意点と後悔するケース
フィナステリドの注意点
AGAに対するメリットが大きいフィナステリドですが、服用するにあたって注意点があります。
・女性と未成年は使用禁止
・細かく砕かない
女性がフィナステリドを使用すると、体内のホルモンバランスを崩してしまう恐れがあります。
特に、妊婦の方や妊娠予定の方は要注意です。
フィナステリドは、AGAに対応しているため、男性胎児の生殖器を阻害する可能性があります。
未成年の子供の服用も安全性と有効性が定まっていないため、基本的に使用は禁止です。
また、フィナステリドを細かく砕くことも安全性と有効性の保証がされていないので、細かくしないようにしましょう。
フィナステリドは、皮膚から吸収しやすいため、妊婦さんや妊娠予定の方が触れると、胎児に悪影響を与えてしまいます。取り扱いには十分気をつけましょう。
AGA治療で後悔する理由
AGA治療をする上で、最も後悔する理由は、治療を途中でやめたことによって、AGAの進行が進むことです。
AGAは進行型の脱毛症のため、途中で使用をやめても、AGAの症状は進行し続けます。
フィナステリドを服用して、抜け毛や薄毛が改善してきたからといって、自己判断で治療をやめないようにしましょう。
治療を再開しても、元の状態に戻るまでには時間がかかります。
AGAの治療を考えている方は、しっかり継続することができるか判断したうえで、専門クリニックに相談するようにしましょう。
フィナステリドを途中でやめるリスク
フィナステリドを途中でやめてしまうと、ヘアサイクルが乱れ、髪の毛がAGA治療前の状態に戻ってしまいます。
前述している通り、AGAは進行型の脱毛症です。
途中でやめてしまうと、フィナステリドの成分が血中から消えてしまい、効果が薄れます。
フィナステリドに限らず、他のAGA治療薬にも言えますが、薄毛を改善したいのであれば、飲み続けることが大切です。
もし、やめざるを得ない理由がある場合は、担当医に相談するといいでしょう。
フィナステリドのやめ時
フィナステリドは継続することが大切ですが、以下の症状の場合は使用をやめるようにしてください。
・1年以上服用し続けていても効果が実感できない場合
・初期脱毛期間が長い場合
・副作用が日常生活に支障が出るほど重い場合
・妊活を開始する場合
・フィナステリドの費用を継続して支払えない場合
・個人的に輸入したフィナステリドを使っている場合
1年以上服用し続けていても効果が実感できない場合
通常、個人差はありますが、薬の効果は3ヶ月から6ヶ月ほどで出てきます。
フィナステリドは飲み始めてからすぐに効果が出るのに時間がかかる治療薬です。
しかし、1年以上効果が得られない場合は、AGA以外の原因で脱毛の症状が現れている可能性があります。
すぐに、専門医に相談して原因に合った治療を受けるようにしましょう。
初期脱毛期間が長い場合
フィナステリドの副作用で、初期脱毛の症状がでる場合があります。
初期脱毛が出ることは、有効成分が行き届いている証拠なので、心配する必要はありません。
通常、初期脱毛期間は、個人差はありますが、1ヶ月から3ヶ月ほどで落ち着きます。
しかし、初期脱毛の期間が3ヶ月以上続いた場合は、違う原因が疑われるので、すぐに薬をやめて担当医に相談しましょう。
副作用が日常生活に支障が出るほど重い場合
フィナステリドを正しい用法で規定の量を服用していれば、大きな副作用は起きません。
もし、日常生活に影響が出るほど重い副作用に反応した場合、ただちにフィナステリドの服用をやめて担当医に相談してください。
妊活を開始する場合
パートナーと子作りをしたいと考えている方もフィナステリドの使用は、避けた方がいいです。
フィナステリドには勃起不全、性欲減退、性液量減少と生殖器に関わる副作用があります。
また、フィナステリドは、皮膚からも吸収しやすいです。そのため、女性がフィナステリドに触れた場合、胎児にも悪影響を与える可能性があります。
妊活をしたい場合は、フィナステリドを服用してから3ヶ月は間を空けるようにしてください。
フィナステリドの費用を継続して支払えない場合
経済面的に厳しい方は、フィナステリドの使用を考える必要があります。
フィナステリドは、継続するのが大切です。そのため、毎回費用がかかります。
フィナステリドは保険適用ではないので、全額負担です。クリニックによって値段は変わってきますが、1ヶ月でおよそ7000円かかります。
フィナステリドに限らず、他のAGA治療薬も決して安くはないので、支払いが難しいのであれば、諦めるしかありません。
ただ、最近ではジェネリック医薬品も出てきているので、今までより経済的に負担をかけずに治療を受けることができます。
経済的に負担を感じている方は、一度、担当医に相談してみてはいかがでしょうか。
個人的に輸入したフィナステリドを使っている場合
フィナステリドを個人で輸入している場合もすぐにやめた方がいいです。
きちんとした専門知識を受けずに、自己判断で使うと効果が出にくくなり、副作用のリスクが高まります。
個人で買った方が安いからと個人で輸入するケースが多くなっています。しかし、個人輸入は有効性と安全性が確認されていないため、おすすめできません。
クリニックで処方されている医薬品は、「医薬品医療機器等法」に基づいて作られているため、安心して使えます。
専門知識を持った医師に診てもらうことで、適切な治療を受けられ、効果も早く得ることが可能です。
自力で治そうとせず、専門医にしっかりと診てもらうようにしましょう。
フィナステリドを服用する時はAGA専門医に相談するのがおすすめ
フィナステリドの服用を考えている方は、AGA専門医に相談することをおすすめします。
AGA専門医は、AGAに詳しいため、患者一人一人に合った治療の提案や的確なアドバイスをしてくれます。
他にも、服用するにあたっての副作用のアフターフォローも受けられるので、安心して治療を受けられることもポイントです。
一般皮膚科でもAGAの処方はできますが、薄毛治療による知識はAGA専門医に比べると、劣ってしまいます。
希望に沿った治療を受けるためにも、ちゃんとした専門知識を持った医師に相談するようにしましょう。
フィナステリドでかかる料金
料金表
- フィナステリド
- 5,280円
その他AGA治療薬の料金表
- デュタステリド(ザガーロ)
- 11,000円
- ミノキシジル
- 8,800円
フィナステリドに関するQ&A
-
Q:フィナステリドを飲むタイミングはいつがいいですか。A:食事の影響に問題はないので、食前後に飲んでも大丈夫です。
フィナステリドは、忘れずに毎日飲むことが大切なので服用する時間帯を決めるようにするといいでしょう。 -
Q:頭皮に直接つけるタイプの育毛剤、発毛剤との併用はできますか。A:頭皮につけるタイプの育毛剤、発毛剤と一緒に使った場合の安全性についての問題となった報告はありません。
併用した方がより効果を実感しやすいです。
ただ、塗り薬なため、頭皮のかゆみや赤み、フケなどの副作用が起きた場合は、すぐに使用を中止して担当医に相談してください。 -
Q:フィナステリドと飲み合わせに注意が必要な薬はありますか。A:基本的にはありません。
市販の飲み薬やステロイドなどの飲み合わせは問題ないです。
ただ、デュタステリドなどフィナステリドと似た作用、成分のある薬は併用できないので、注意してください。
理由として、副作用のリスクが高くなる恐れがあるからです。
また多くの薬を飲むと、肝臓や胃腸に負担をかける恐れがあるので、飲む量にも注意してください。
薬の飲み合わせに不安を感じる方は、使用する前に担当医に相談するようにしましょう。
まとめ
フィナステリドは、AGAの進行を抑えて、抜け毛や薄毛を予防する治療薬です。
フィナステリドは効果が出るまでに、ある程度時間がかかります。
すぐに効果が出ないからといって、諦めないようにしましょう。
AGAは進行型の脱毛症のため、途中でやめると、AGA症状前の状態に戻ってしまいます。
効果を感じやすくするためにも、専門知識を持った医師の指導のもと、継続して飲むようにしましょう。
また、フィナステリドは、女性や未成年の子供は使用できません。
皮膚からも吸収してしまうので、取り扱いには十分気をつけるようにしましょう。
フィナステリドを考えている方は、ぜひ、麹町皮膚科・形成外科クリニックへお越しください。
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